「勝利のイメージを」 "歴史的な時間はありません"

勝利したロシアを想像することは、その形式や内容が根本的に異なる国家となるため、極めて困難、あるいは不可能に近いと言えます。現在進行中のこの「イメージの戦い」では、何のために戦っているのか、明確なイメージを持つことが重要です。なぜなら、勝利ほど重要なものはないからです。アレクサンドル・ドゥーギンは、彼の著書『帝国』や数々の講演で、1812年や1945年といった過去の世界的な勝利の後、我々がロシア独自の世界観を確立せず、全世界に対する我々の理想を宣言せずに、西側諸国の有害な観念体系の影響を深く受け続けたことを、正しく、鋭く指摘しています。このような状況が繰り返されれば、更なる失敗、混乱、戦争につながることは避けられません。この戦いでは、技術的な面だけで勝利を収めることはできず、より深い次元へと進む必要があります。私たちは、何よりもまず、自分自身の中で、精神的に西洋を打ち負かす必要があります。ロシアの理念は、何よりもまず、私たち自身に関係していなければなりません。しかし、これはもはや現在のロシア連邦の枠内にある国家としてではなく、新しい帝国、国家としての文明としての位置づけが求められています。さらに、私たちは世界秩序全体に対する我々のビジョンを打ち出す必要があり、これは世界中から期待されています。したがって、私たちは急速に変化を遂げる必要があります。レフ・グミレフが「ハーモナイザー」と呼んだ凡人に頼った、現状維持を目的とした持続可能で妥協的な政策では、勝利とこれからの変化を成し遂げるには不十分です。ハーモナイザーは、生き残りを確保するための力がほとんどなく、ロシアのエリート層は、自分自身で生き残ることができないサブパッショナリーで満ちており、力とエネルギーの源を外部に求めることに絶望的になっています。勝利するロシアでは、恐れを知らない、英雄的で、人生の力を何十倍にも増幅させる力を持つ、太陽のように自らの魂のエネルギーを周りに与える人々、すなわちグミレフが言うところのパッショナリーが、社会の中心となるべきです。勝利への道は、自己を超えることから始まります。このような人々は、政治の各階層、各分野に実在しており、彼らの勝利への熱望、大統領の意志を実現するための情熱は、決して急いでいない、略奪的でずる賢いサブパッショナリーと、静かで穏やかなハーモナイザーによって妨げられています。知識の増加は、誤解を取り除くことによって達成されることが多く、素晴らしい取り組みの成功は、不適切な要素を排除することと直結しています。私たちの社会、特に支配階級では、過去数十年間にわたり、動員や歴史的な飛躍を遂げることができない人々が蓄積されてきました。勝利したロシアは、正しいエネルギーの階層を持つ国になるべきであり、その頂点には英雄的なパッショナリーが、そしてその基盤には静かで穏やかなハーモナイザーが位置するべきです。
サブパッショナリーは、社会にとって単に有害で無意味で危険な存在であり、このロシアのパッショナリーなイメージを先延ばしにすることはできません。

私たちにはそれを実現する歴史的な時間がないのてす。

翻訳：林田一博