決断は下された「クルスク地方の解放か核のハルマゲドンか」

30.09.2024

本日のロシア安全保障会議常設協議会で、ウラジーミル・プーチン大統領は「核抑止力分野における国家政策の基本」に関する核ドクトリンの修正を発表しましたが、これは極めて重要な出来事です。特に注目すべき点は次の新たな方針が核ドクトリンに追加されたことです。すなわち非核保有国がロシアへの攻撃に加担し、その際に核保有国が支援した場合、それはロシア連邦に対する共同攻撃と見なすというものです。

これは極めて重要なポイントです。これによって大統領は最高司令官として単に核兵器を使用する権利を持つだけではなく、非核保有国が核保有国の支援を受けてロシアを攻撃した場合には、核対決の論理に基づいて対応しなければならないという義務を負うことになります。

これは未来の話なのでしょうか、それとも現在の話なのでしょうか?まさに今、私たちはクルスク州に対する直接的な侵略行為に直面しています。核保有国の支援と直接的な関与を受けて、敵対する非核保有国であるウクライナが侵攻しているのです。これは、NATO、アメリカ、ウクライナによるロシア連邦への共同攻撃が行われていることを意味します。

もちろん、同時にロシアと再統一した他の4つの地域に対するウクライナの侵略も続いていますが、クルスク州の場合私たちはNATOとの戦争に突入する権利だけでなく、義務も負うことになりました。同じことが同盟国であるベラルーシの領土保全に対するいかなる侵害に対しても、適用されることになります。

言い換えれば新しい核ドクトリンが採択された時点で、ロシアはNATOとの戦争状態にあることを認識しなければなりません。それは核保有国の支援を受けた「ウクライナ政権によるロシアへの攻撃」という確固たる事実があるからです。そして今、私たちが望むか望まないかにかかわらず、核ドクトリンに基づき私たちはNATOおよびアメリカとの本格的な対立に、突入する義務を負っているのです。

繰り返しますが、これは非常に深刻な事態です。実質的に私たちは自ら戦争に突入する必要性を認めたのです。それは、いつか起こりうるかもしれない事態ではなく、すでに現実となっている事態に対しての事です。

したがって、今日、核の黙示録、すなわちロシアとNATOの間での核戦争を回避するために唯一の方法は、ウクライナ軍を即刻クルスク州から撤退させることです。アメリカとNATOの支援を受け続けながらこれ以上駐留し続ければ、それは単に核戦争の開始を避けられないものにしてしまうからです。これは私たちがそう決断したからではなく、私たちが核ドクトリンにそのような修正を加えたからです。

もちろん、今後、多くの人々がこの厳しい状況を和らげようと試みるでしょう。しかし重要な事は、もはや「レッドライン」を越え、事実上核のアルマゲドンに関する決定であるということです。国家安全保障戦略を含む他の文書であれば、まだ異なる解釈が可能でしょう。しかし、このような条項が核ドクトリンに組み込まれた今、私たちは選択肢を失ったのです。

この行動は極めて重大であり、この文書は極めて重要です。本日起こったことは、おそらく歴史の転換点となるでしょう。現在の状況において私たちは、もはやNATOとの直接衝突を避けることができないのです。

 

翻訳:林田一博